受水槽の清掃

お世話になっております!

工事課 北島です(=゚ω゚)ノ


度々ブログの更新が滞ってしまい、申し訳ないです(;´∀`)


今回は、「受水槽清掃業務」に関しての内容になります。


そもそも、受水槽って何?って話ですが、


簡単に言うと、その建物で使用する水をためておく設備になります♪

よく学校の端っこの方にサムネのようなタンク置いてあるの見たことないでしょうか??

まぁあまり気にしないですかね(笑)


この四角の物体そのものがタンクになっていて、中には水が貯蓄されているのです(-ω-)/


一般の家庭で受水槽を設置されている方はまずレアです。

設置されているのは、公共施設や商業施設、工場などが主になります(`・ω・´)


ここに水を貯めて、ポンプを使って建物に供給し、使った分だけタンクに新しく水が補充されていくのです。


なんでこんなややこしいシステムにしてるのか・・・


僕がよく説明するのは下記2点

・非常時にも水を使用できるようにするため

・市水道や井戸と直結だと、建物内での水の圧力にばらつきが出る

と説明しています(´っ・ω・)っ


非常時使用は災害などで水の供給が無くなったときに、とりあえず受水槽の中に溜まった水は使用することができます。

停電でポンプが動かなくても、水槽から直接水をバケツなどで受けることもできますよね(・∀・)


次に、圧力のばらつきですが、

例えば市の水道を使用している大き目なショッピングモールなどですと、トイレが各フロアにあって、建物自体も広く配管もながーくなります。

常総市ですと、平均して給水圧力が0.3MPa~0.4MPa

一般の住宅でトイレとお風呂とキッチンと同時に使ってもそんなに支障のない圧力なのですが・・・

大きなショッピングモールですと、同時に使う量が多いですよね?

トイレだけではなく、鮮魚売り場ではキッチン使いますし・・・

休憩室で従業員さんも水使いますし・・・

そうなるとどこかのエリアで水が出にくくなったり、

出てきてもチョロチョロしか出なかったりとなってしまいます。

そのために受水槽に水を貯めて、ポンプで使用量に合わせて供給できるようにしているのですヾ(≧▽≦)ノ



と、そんな受水槽設備ですが、

ルールがあります。


年に1回の清掃!!


いくら市の水道を使用したとしても、水垢やカルキによる汚れは発生します。

まして飲料としても使用する水槽であれば衛生面は完璧にしておきたいですよね?


そんな清掃のお話しです(*´▽`*)

一枚目の写真☆

おわかりいただけただろうか・・・


これは受水槽の内部(床面)の状況です、水は抜いている途中ですが・・・

写真内工事看板の右上らへん、

茶色のもやもやが(゚Д゚;)


水垢です(笑)


ここの水槽も市の水道を貯めているのですが・・・

このように水垢が発生してしまいます。

同じく壁面・・・

水面の高さに黒い影が・・・


これも水垢です、、、


本清掃業務では、これらの汚れ清掃していきます。

使用するのは「貯水槽清掃用酸」

霧吹きで吹きかけながらスポンジで清掃していきます。

すると・・・

床面

茶色のもやもやを撃退!!


壁面

黒ずみを撃退(90%くらい)


酸の力ですね(/・ω・)/

清掃が完了しましたら、酸を水で良く流していきます!


十分にすすいだら

塩素で槽内を消毒していきます!

滅菌です(`・ω・´)


ちなみに写真で2回目とありますが、

工程的には・・・

酸洗浄→水濯ぎ→塩素1回目(30分放置)→水濯ぎ→塩素2回目(30分放置)

→水濯ぎ→水張り

になります!!


塩素を振りかけて30分放置することで内部の雑菌をすべて滅します!!

それも2回も!!!


そしてようやく完了、お水を充水して、、、

規定水位になれば業務完了です(`・ω・´)


受水槽への水張りが確認できたら、

建物内へ移動((((oノ´3`)ノ


採水して塩素濃度測定です!


受水槽から一番遠い水栓で水を試験容器に採取!

DPD検査試薬を採取した水へ投入!!

わかりますかね???

容器に入った水がうっすらピンク色しています(^^♪

DPD検査試薬を投入し、水中に含まれる塩素と反応すると

この様にピンクに発色するのです。

このピンクの濃さで水中に含まれる塩素濃度を測ります。


飲料水としては0.1mg/l~0.2mg/l

1リットルあたり塩素が0.1mg~0.2mg含まれていればOKです!


この写真で判断すると・・・約0.15mg/lの反応かな・・・


ちなみに、夏場になると市の水道の塩素濃度は上がります。

なんでかというと、塩素は熱によって揮発して行ってしまいます。

すると十分な殺菌効果を失ってしまい、結果水は腐ります(ノД`)・゜・。


常総市では測定したところ1.3mg/lくらいで供給されているかなと思います。


水槽に入ってくる水を採取した結果

両サイドはパネルに色がついていて、その色と真ん中に差し込んだ試験水を見比べて濃度を判断します。

真ん中が検査水で両サイドはただの水を入れて透過度を合わせています。

1.5より薄いけど、1.0より濃いですよね?


そして

建物内で採水したもの・・・

0.6より濃いけど0.8より薄い、なので0.7mg/l確認となります(`・ω・´)

受水槽を清掃して、水槽内の水が1.3程度あっても、配管を通過して蛇口から供給されるまでの間にも塩素濃度は変動するいい例ですね(/・ω・)/


ちなみに蛇口からずっと水を出し続けていれば1.3に限りなく近づきます(笑)

でもその濃度の水は、正直塩素臭い(;´∀`)


秘話・・・プールの水の塩素濃度は大体1.5です、、、


補足情報

含有塩素濃度測定について

DPD検査試薬では遊離残留塩素の測定となります。

結合残留塩素を第2試薬を用いて測定し、合算したものが

総飽和塩素濃度となりますが、これはまた難しい話なのでスルーします



というわけで、今回は受水槽清掃についてのお話しでした(・ω・)

皆様が安心安全に水を使用できるように、弊社ではこのような業務も行っております♪

ひとえに水と言っても、結構いろいろあって、

人間の飲用に適した水なのか!を判断するには51項目の検査に

合格しないといけないんです。

その品質を維持するために必要な「受水槽清掃」

地味で大変な作業ですが、とても大切な仕事です\(^o^)/


それではまた、適度にブログ更新も頑張ります(笑)

お疲れ様でした~(=゚ω゚)ノ



↓受水槽清掃に従事するにあたり必要な資格や講習

・貯水槽清掃作業責任者

・貯水槽清掃作業従事者講習(1回/年)